リカとアイ 7 明けて翌日。今度はリカとの約束。こちらも夕方6時からと早めだった。ただ、リカの希望した待ち合わせ場所は少々変わっていて、決めてくれていいので場所はなるべく人のいない寂しい場所がいい
リカとアイ 7 明けて翌日。今度はリカとの約束。こちらも夕方6時からと早めだった。ただ、リカの希望した待ち合わせ場所は少々変わっていて、決めてくれていいので場所はなるべく人のいない寂しい場所がいいということだった。理由を聞いても会ってから話したいと言うだけだったので、23区を外れた非常にローカルで寂しい私鉄沿線の駅にした。 これがもしリカが指定してきたらちょっと不安なのだが・・・と考えると、逆に考えれば女の子の側から見れば相手に指定された場所ってもっと不安なんだろうな。そう考えると信用されている・・・というより、ある程度自棄的な要素が多いのか、と思ってみたり。 夕暮れの某ローカル駅でリカを待つ。聞いている風貌は金茶髪らしいので、こんな人の出入りもまばらで地味な土地柄ならば一発で分かるはずなのだが・・・と思っていると、一際キラキラした子が降りてきた。 控えめの目鼻立ち、線の細いそのスタイルは今で言うと南明奈、アッキーナのような感じの子だった。 近寄って声をかけると、手を前に揃えて深々とお辞儀した。うん、いい子だ。その上可愛い。昨日に引き続き運がいいとしか言いようがない。 まずは落ち着きましょうか、どこかお店ないかな、と探すも田舎過ぎて洒落た店が見あたらない。結局白木屋に落ち着いて軽く飲むことにした。 「えと、ごめんなさい、平日なのに。大丈夫だった?」 アイに比べるとフランクな態度ではあったが、少しも嫌みがなかった。無礼、というよりは単なる若さだな、と何となく感じられたからだろう。メールのやりとり時から気遣いは出来ていたし、歳を重ねれば相応の態度をとれるようになるだろうな、と思わせた。 さて、この場合は相手をリラックスさせるために、漠然としたほめ方ではなく、瞳と顔のバランスがいいね(リカはよかった)等と具体的にほめたりするのだが、これまたアイの時と一緒で一気にリカのペースに引き込まれることとなる。 「初めて会った人にこんなお願いするのって、はっきり言ってないなーって思うんですけど。あの、私を苛めてくれませんか? その、何してもいいんで。」 ・・・正直なところ、リカの発言に驚かなかったと言えば嘘になる。だが、それと同じ量だけ「そうだろうな」という腑に落ちた感覚に僕は支配されていた。 -- source link
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