kemhok: ¶ 韓国のアイカツオタク勢による合同誌『ソレイユのある日』に寄稿したソレイユお散歩漫画です。韓国で印刷した日本のアニメの同人誌に日本人が韓国語で漫画を寄稿しいてそれが日本の即
kemhok: ¶ 韓国のアイカツオタク勢による合同誌『ソレイユのある日』に寄稿したソレイユお散歩漫画です。韓国で印刷した日本のアニメの同人誌に日本人が韓国語で漫画を寄稿しいてそれが日本の即売会で売られている。という状況はきっと意味がわからなくて面白いだろうなと思って描きました。ちなみに韓国語で漫画を寄稿したのは私だけで、韓国勢の3名はちゃんと日本語で慣れない右綴じに苦労しながら漫画を描いていました。 ¶ 寄稿した『솔레이유의 하루』については当初より日本語訳を読みたいという要望を多く頂いておりましたが、私は(少なくともアイカツを観ている)みんなが知っているキャラクターが自分たち(つまり多くの日本人)の読み書きできない言葉で喋っている、という違和感や居心地の悪さを面白さの根拠として提示しています。意味がわからないこと、内容が理解できないことは多くの場合不安やストレスと結びつきますが、私は海外から帰国して成田空港に降り立つ度に、目や耳に入る全ての情報の意味が理解できてしまうことにこそ逆に強い喪失感を覚えます。視覚や聴覚から入っていくる情報が、自分の辞書や経験では解釈できないという快感。そういうものを少しでも表現できればと思っていたので、日本語訳版を作ることを随分と渋ったという経緯があります。 ¶ 意味がわからない、理解できない文字や言葉があるというのは幸せなことだと思います。新しい言葉をひとつ覚えるということは、知らなかった言葉をひとつ失うということだからです。今回の日本語訳版を読んでくださった方には勿論素直に日本語で読める漫画としての面白みさえ楽しんで頂ければ十分ですが、読むことのできなかった韓国語版を読めないなりに読んでいた時の感覚を、少しでも覚えていてもらえたら嬉しいです。 ¶ 日本語から韓国語への翻訳については日韓アイカツシンジケートの首領であるぎゃふんさん(@gyaheung)にお願いしました。合同誌に寄稿されたその他の作品の韓国語から日本語への翻訳も全て氏の手によるもので、私は数カ所の文法の誤りやニュアンスの調整など、些細な校正を除いて大きく手を入れるような仕事はしていません。個人的な願望としては韓国人の書いた日本語の文章(ぎゃふんさんはそのあたりの日本人よりもよほど日本語の読み書きが上手なので、訂正すべき箇所は本当に少なかったのですが)のちぐはぐさ、所謂カタコト感をもう少し残したいという気持ちがありました。人様の同人誌にこちらの趣味を押し付けても申し訳ないのでその手の趣味はいずれ自分で作品にすることにして素直に校正しましたが、一箇所だけ私の校正が入っていない頁があります。奥付です。私が韓国アイカツ勢による合同誌『ソレイユのある日』で一番好きなのはもしかしたら奥付かもしれません。 -- source link