キャラクタに公式衣装ではない服を着せたい時、実在の服を描く事もありますが、だいたいは創作です。脳内に好きな服やディティールに関するアイデアのストックがあって、それらを組み合わせて絵を描くイメージ。例え
キャラクタに公式衣装ではない服を着せたい時、実在の服を描く事もありますが、だいたいは創作です。脳内に好きな服やディティールに関するアイデアのストックがあって、それらを組み合わせて絵を描くイメージ。例えばトレンチコートを着せたいとなったら、サイズ感はどうするか、袖はラグランにするかセットインスリーブか、チンウォーマーやDカンどこまで付けるか、ボタンの色は、あわせる靴は…みたいな事が浮かんでくるわけです。 今回は、私が普段している事の中から、服飾アイデアのストックに影響していそうな部分について文章にまとめました。 その1:実際の服を沢山見る ファッションフォトでもランウェイフォトでもハリウッドセレブがレッドカーペットで着飾ってる写真でも、何でもいいです。興味を持って沢山眺める、素敵だと思った箇所をスケッチしたり、スクラップブック(evernoteとかでも良い)にまとめておく。そうすることで自分が好きな配色、素材、シルエット、ディティールなどの輪郭がよりはっきりしていきます。 写真でなく実際の洋服を見る事はより勉強になります。これは何度かツイートしているのですが、新宿に文化服装学園が運営する博物館があります。入館料は500円、行ける方はぜひスケッチしに通ってください。日曜祝日おやすみなのでそこだけ注意。 ロンドンならV&Aへ(気合入ってる人ならTheClothworker'sCentreの予約を取ろう)。NYCならFitの美術館があります。他の地域はちょっとわからない…知ってる方は是非教えてください。 その2:映画を沢山見る 映画の利点は布の動きが分かること、それから、登場人物の服装を横断的に確認出来ることです。なのでファッションに特化した作品じゃなくて大丈夫。例えばマーベル作品のチャドウィック・ボーズマンなら、父親に付き添って王子として国際会議に出る(ビジネス)、国内で過ごす(創作民族衣装)、国王として国際会議に出る(民族衣装の要素を交えたビジネス寄りフォーマル)、お忍びでアメリカに行く(カジュアル)、といった装いの違いを作中で確認出来ます。それぞれについて、何故そういう服装なのか、襟の形やネクタイの色柄はどうして選ばれたのかなど考えながら観察し、必要に応じてスケッチする。これを繰り返すことで、自分の中にオケージョン毎の服飾のディティールを増やすことが出来ます。 また、スタイリングが素敵だなと思う作品に出会ったら、その作品のコスチュームデザイナーを探して、そこから逆引きで映画を見ることも出来ます。映画作品のスタッフはIMDbで確認出来ます(作品名で検索→作品ページを開く→Cast&Crewのページに移動)。 その3:アウトプットする インプットした内容をアウトプットするのはすごく勉強になります。冒頭の3枚の画像画像は私が文化の博物館でメモしたもの。そして、こちらは上記のスケッチをまとめたツイートです。アウトプットとは、自分の中に乱雑に蓄積した情報を、人に伝わる形まで精査し、まとめあげる作業です。インプットしたものの定着度が段違いだし、スケッチを清書する勉強にもなるし、こういう「まとめ」を見て楽しんでくださる方もいるので、良いことづくめでお得かなと思います。 文章にすると"トレーニング!"て印象になってしまいますが、結局は興味を持って楽しく観察+それを落書きする、なので、おたくが好きキャラを絵に描くのとそう変わりありません。楽しいので、是非気軽にやってみてください。この記事が何らかの手助けになれば嬉しいです。 -- source link
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